【タイトル】
スクールカウンセラーより【本文】
【ねえ、なんで?】 みんなは、覚えているだろうか。「ねえ、なんで?」が口ぐせだった、あのころを。 これは、みんなが、通る道なんだ。みんな「〇〇は、〇〇だからだよ。」って、教えてもらうことで、一つずつ覚えていく。 みんなは小学生になったから、「ねえ、なんで?」って、周りの大人にきくことが少なくなったかもしれない。でもね、よかったら、あのころを思い出して、きいてみてほしい。 自分で自分に、「ねえ、なんで、学校がお休みなの?」って。そうしたら、きっと「それはコロナのせいだよ。」って、答えが返ってくるだろうけど、それだけでは足りない。おかわりをして、もっと、たくさん、じっくりと、きいてみてほしい。このおやすみが『なんで』って、自分にじっくり、きいてみたら、それは、あなたの将来の夢のはじまりに出会うためにどうしても、必要なことだったんだって、答えに出会うかもしれない。 例えば、こんなぐあいに。 ・世界中がだれもしらない、ウイルスって、怪獣にやられている。「それなら、ボクが大人になったら、それをやっつける薬をつくる人になる」 ・自粛(じしゅく)で、外で遊べないかわりに、ホットケーキを作ったよ。とってもおいしかった。それに、おかし作り、とっても楽しかった。「わたし、大人なったら、コックさんになる。パテシエさんって、おかし作る人になるのもいいかも」 そう、ただ、つまらないだけ、苦しいだけの出来事でも、「ねえ、なんで?」を手がかりにしていくと、いつかみえてくるものがある。ただ、この時の答えは、とっても恥ずかしがり屋さん。なかなか、みんなの前に、出てきてくれない。だから、じっくりと、気長に、「ねえ、なんで…?」ってきいてみてね。自分で、自分に。 保護者の皆様 【どんなときも、人生には、意味がある。】 これは、第二次世界大戦時、ナチスの強制収容所に捕えられつつも、見事に、生還した精神科医師、V.フランクル先生の言葉です。-のちに、収容所での体験は、著書『夜と霧』にまとめられ、今でも読み継がれる世界的ベストセラーになっています。- 「自粛」自由を制限されるのは、子ども大人を問わず、耐え難いものです。先ほどの言葉は、胸を打つ熱いメッセージに聞えます。しかし、『良薬は口に苦し』といいます。効き目があると分かっていても、この言葉をしっかりと飲みこむのは中々手ごわそうです。 そこで、苦い薬はオブラートに包んでさらりと、水で流し込むように、鮮烈なメッセージのエッセンスをかいつまんで日常を豊かにしてはどうでしょうか。それでも、十分に効果は発揮されるはずです。 というわけで、日常の中にある「(小さな)人生の意味」」を探してみてはいかがでしょうか。「自分はいった、なんのために、〇〇しているのだろう」と思うようなことでも、ほんの一時、自分から離れて、自分のことを客観的にじっくりと眺めてみませんか。 例えば、ご飯を毎日、3食作るのは、とても大変です。でも、それを家族が、「美味しい」って笑顔で食べてくれる。そのとき、ご飯を作る行為の意味とはなんでしょうか。あるいは、マスクをしながら、忙しい仕事に追われる一日も、「お疲れ様」の一言、声をかけてもらえたら、どうでしょう。そうしたことに客観的な思いを馳せた、今のお気持ちはいかかがですか。きっと、つらいとか、きついと思うことにも、「これなら、しかたがない。」と、思えてきませんか…? 日々、何気なく、「〇〇しなくては…」と取組んでいることでも、そこには、「人生の意味」は必ずあります。 たまには、「人生」に目をこらしてみてはいかがでしょうか。 スクールカウンセラー 山口雄介 ☆6月より面談を開始します。 6月4日(木)加藤先生 9時30分~ 5日(金)山口先生 9時~ ご希望の方は、担任までお知らせください。【添付ファイル】
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